
Q 今月1日に国税庁より平成23年分の路線価が公表されたそうですが、例えば公表前の2月中に相続が発生した場合には、前年分の路線価を使用して評価を行うことになるのでしょうか。
A 毎年7月1日に公表される路線価等は、1月1日を評価時点としておりますので、今回公表された平成23年分の路線価等は本年1月1日から12月31日までに発生した相続、遺贈または贈与にかかる土地等の評価に使用します。
そのため、路線価公表前の2月中に発生した相続に関しては、前年分ではなく、平成23年分の路線価を用いて評価することとなります。
ところで、一般に「路線価」の公表と言われますが、毎年公表されている「財産評価基準書」には、路線価のほかに「評価倍率」といわれる倍率も記載されており、地域によってこれら路線価または評価倍率を用いて相続税や贈与税にかかる土地の評価が行われます。
通常、路線価は主に都市部において、また評価倍率は都市部以外の地域が対象となりますが、いずれによるかによって、それぞれ下記の計算により評価されますのでご参考下さい。
【路線価方式】
路線価は路線(道路)に付された評価額で、対象となる土地に接した路 線価に土地の面積を乗じて評価額を計算します。
路線価 × 評価対象となる土地の面積(平米)
この際、土地の形状や使用状況等を勘案して調整をする必要があります。
【倍率方式(評価倍率)】
路線価が付されていない地域においては、対象となる土地の固定資産税 評価額に評価倍率を乗じて計算することとなります。
評価倍率 × 対象となる土地の固定資産税評価額
これら財産評価基準書の具体的な中身については、国税庁より公表されているホームページにてご確認頂けますので是非ご覧下さい。
※ 財産評価基準書HP http://www.rosenka.nta.go.jp/
さて、3月11日の東日本大震災から既に4ヶ月が経過しますが、この未曽有の大震災は路線価等にも影響を及ぼしています。
今回の東日本大震災により相当な被害を受けた地域については、公表された平成23年分の路線価や評価倍率に一定の調整率を乗じて土地等の評価を行うこととなるためです。
冒頭でも紹介したとおり、路線価や評価倍率は震災前の1月1日を基準としていることから、震災後の現状とはかけ離れた評価結果が見込まれます。そこで、一定の調整率により評価額を減額(調整)するのです。
調整率に関しては、10月ないし11月に公表される予定のため現時点においては不明ですが、参考までに、阪神大震災においては最大で0.75(25%の引き下げ)の調整率が設定されています。
なお、調整率の対象となる相当な被害を受けた地域(指定地域)は次のとおりですのでご参考下さい。
【指定地域】
- ●青森県、岩手県、宮城県、父子島研、茨城県、栃木県、千葉県の全域
- ●埼玉県加須市(旧大利根町の区域)
- ●新潟県十日町市、中魚沼郡津南町
- ●長野県下水内郡栄村

税理士 後藤 文
東京メトロポリタン税理士法人
「難しいことを簡単にお伝えしたい!」会計人としての永遠のテーマです。
平成15年に入所。その後出産を経て、仕事に復帰。現在は自宅・職場・保育園の3地点を巡回しております。
今は資産税を体得すべく、挑戦の日々です。誠心誠意で頑張ります。







