
設計って本当に難しい!
先週は、大型でゆっくりとした台風の影響で雨続きでした。その影響からか、台風一過のからっとした晴天ではなく、どんよりとした日が多く、猛暑から一転涼しい日が続きました。
このまま残暑、いや秋の気配もただよう中、気が付けばまだ時は7月。そうはいかないみたいです。これからが夏本番、暑い夏がやってきます。夏休みまであともう少し、体調管理してあとひとふん張りしましょうね。
さて、先日70歳を越えたご夫婦さんよりお電話をいただき、わざわざ麻布の事務所にご相談に見えられました。
現在世田谷区にお住まいなのですが、子供さんも独立し、老後の生活を充実したものにするために、町田市に150坪の土地を購入したとのことです。
建物は30坪程度でいいのですが、150坪の敷地を北側は夏のゾーン、南側は冬のゾーンとして位置づけ、それぞれ家庭菜園を行ない、自然と共生するように暮らしたいというのがご夫婦さんの夢でした。
もちろん自然素材を多様するのはもちろんのこと、エアコンは使わない、雨の日以外は屋外で食事をしたい、ボランティア色も強く、海外から留学生を受け入れ、2階の一部屋はその部屋にあてがいたいとの要望もありました。
最初は、工務店さんなどを中心としてプランを描いてもらっていたとのことでしたがなかなか満足するものがなく、建築家の方々にお願いしたのですが、同様に満足するものがなく、結局10社以上にもわたる提案を拝見することになりました。
どれもそれなりによく考えていたものでしたが、足りなかったのはおそらくお客様の家へのこだわり、想いを本当に理解していたかどうかという点で、ほんのささいなポイントでもここが違っていると、お客様に受け入れてもらえません。
設計をする人の今までの経験、感覚、知識は、それを共有できればいいのですが、今回のご夫婦様のように確固たる住まい方があり、それを具現化したいお客様にとっては、設計する側の既成概念は邪魔になるわけです。
例えば、ある設計士はダイニングテーブルを部屋の中に置いたり、トイレやお風呂は主寝室の近くに置いたりとごく当然のように設計するのですが、本人は戸外で食事やお茶をすることが生活の中心ですから、トイレやお風呂などの水周りもその近くにあるのが当然なのです。
家庭菜園が生活の中心で、そこでできたものを食べたりお茶を飲んだり、汚れた身体もすぐにお風呂に入り、その横のクローゼットで着替え、あとは休むという生活導線です。
設計って難しいですよね。お客様のご要望が千差万別ですから、それに合わさなければいけない。かといって設計者の経験などからくる提案を望むお客様もいる。本当に難しいと思いました。
これから、このお客様のお世話をすることになりました。また、随時ご報告をしていきたいと思います。

住生活コンサルタント 小野 信一
ネクスト・アイズ株式会社
『こんな私に少しでも好感をもっていただけたら、あなたのお役に立てるかもしれません。メールやお問い合わせ、是非お待ちしております。』
一般消費者への家づくり情報を発信する「ハウスネットギャラリー」を運営する一方、「欠陥住宅を造らない会」、「ちっちゃな工務店クラブ」事務局も兼務。一般消費者への住まいの相談業務は2500人以上を数えます。
その豊かな実例をもとに"家づくり必勝法"(NHK出版)を発刊。
経済産業省 住宅産業関連ニュービジネス支援策検討委員会委員。 日本FP協会会員。







