
Q 遠方に宅地を所有しておりますが、その宅地には弟が家を建築して住んでいます。田舎の土地であるため、評価も低いので贈与をしてしまおうかと検討しております。(若干の謝礼金を受けることになっています)このような場合、贈与として取り扱っても差支えないでしょうか。
A 実態通りに申告していくことをお勧めいたします。贈与と売買(譲渡)では、申告義務者や納税義務者、また将来の売却時の取扱いなど相違点があります。
取引時点での取扱いは次のようになります。
<贈与の場合>
申告・・・贈与を受けた人(もらった人)が申告書を提出します。
税金・・・同様に贈与を受けた人が贈与税を納税します。
<譲渡の場合>
申告・・・譲渡をした人(不動産を渡した人)が申告書を提出します。
税金・・・譲渡益があれば、譲渡をした人が所得税・住民税を納税します。
このように、贈与の場合は不動産を受け取った側、譲渡の場合は不動産を引き渡した側、と申告義務者や納税義務者に違いがあります。
さらに、注意すべき点としては、将来売却したときの扱いが異なります。
不動産を売却した場合、「売却額」から「取得にかかった費用と譲渡にかかった費用」を差し引いた譲渡益が課税対象となります。
<贈与の場合>
ただでもらっているため、取得にかかった費用は基本的には0になります。ただし、贈与者の取得価額が引き継がれるため、贈与者が購入していた場合には、その購入金額が取得にかかった費用になります。
<譲渡の場合>
謝礼金として支払った金額が取得にかかった費用です。
このように、同じ行為であるにもかかわらず、取扱いに違いが出てしまうことになります。
不動産の取引については、現在の行為が将来の取引の計算の基礎になることが少なくありません。金額の多寡ではなく、実態に基づいた処理をしておくことが重要です。

税理士 後藤 文
東京メトロポリタン税理士法人
「難しいことを簡単にお伝えしたい!」会計人としての永遠のテーマです。
平成15年に入所。その後出産を経て、仕事に復帰。現在は自宅・職場・保育園の3地点を巡回しております。
今は資産税を体得すべく、挑戦の日々です。誠心誠意で頑張ります。







