雅姫さん/モデル・ファションデザイナー
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プレゼント&アンケート / 刊行にあたって・編集後記
スーパーに行けば出来合いのおかずが手軽に手に入る昨今、家庭の味がなくなってきているという声をよく聞きます。そして、そのことに危機感を感じる若い世代がいるのも、また事実。
「家での食事を見直したいといって、若いお母さんたちがここに来られます。そんな方々に教えるのは、おいしいおだしのとり方やお味噌汁の作り方など、家庭料理の基礎の基礎。いずれも料理の幅を広げるために知っておきたいことばかりです」と話すのは、東京・奥沢にある料理教室「フロム・キッチン」の講師、村尾まり子さん。
村尾さんは、料理教室で習ったことを持ち帰り、それをわが家の味にアレンジしていくことが、おうちごはんを楽しむうえで大切だと話します。
「つまり、レシピはあくまでも目安。もう少し甘いのが好きとか、コクがほしいとか、自分の判断でわが家の味に仕立てていくことが大事なんです」
村尾さんは、そんなアレンジを〝調理力?と呼んでいます。
「調理力が身につくと、応用が効くようになります。例えば、作るものによって食材の切り方が違いますが、それはどう切るかによって軟らかくなるまでの時間やつぶれ具合が異なるため。それがわかれば限られた時間の中で効率よくお料理できますし、レシピが読めるようにもなります。料理本にファッション的なレシピが載っていても、これは手早く作りたい自分には向いていないといった選択もできるようになるわけです。また、この食材がないときは別のもので代用しようという知恵もついてきます。そうなると、家で作るお料理が楽しいものになるはずです」
(余はく19号からの抜粋です。無料購読希望の方はこちらをご覧ください。)
「基本的に、私はすべてまっさらな状態からものづくりをするのではなくて、すでにあるものをどう生かすかが出発点ですね」
心地よいと感じる空間づくりについて、雅姫さんはそんなふうに話し始めました。
「ですから新しい家に引っ越すときも、一気に荷物を入れるというはできなくて、すべての荷物を運ぶ前のまだ何もない空っぽの部屋に、普段使いの愛着ある家具や道具…例えば椅子や籠など…をちょこちょこ持っていって置いてみるんです。そうすることでへ部屋のスケール感や雰囲気がわかってきて、テーブルを置く位置などのイメージがどんどんふくらんできます」
雅姫さんの現在のお住まいは、築3.0年以上の外国人向けのテラスハウス。外国人向けだけあって天井も高く、備え付けの棚なども大きいところが気に入ったのだとか。そこに引っ越すときもやはり最初に持ち込んだのはお気に入りの椅子だったと雅姫さんは言います。
「私は、気に入ったものはずっと大切に使いたいほう。ですから家具を新しく買い足すときも、今の部屋の床や既存の家具と合うか、時間が経っても部屋に馴染むかをしっかりチェックしますね。特に木の家具は経年変化して色が変わることを考えて、最初は手持ちの家具より少し明るい目を選ぶこともよくあります」
雅姫さんの住まいやお店には、そうやって選ばれたヨーロッパや日本のアンティークがたくさん。デザインはそれぞれ違っても、空間に違和感なく溶け込んでいるのは、さすがです。
(余はく19号からの抜粋です。無料購読希望の方はこちらをご覧ください。)
建て替えようか、それともリフォームしようか悩んでいる方が多く見受けられます。地震が心配、屋根・壁などの劣化が激しい、水廻りが老朽化している、間取りの変更が必要になったなど理由は人それぞれでしょうが、気になるのが予算です。当然ながらリフォームの方が、新築建て替えよりも安価ですみますが、その後の耐久性、メンテナンスの必要性も考慮に入れなければなりません。また、転勤の可能性があり売却するかもしれない、別居している子供と2世帯住宅になるかもしれないなど、将来の変化、またはその人の置かれている環境・背景によっても選択肢が変わってきます。」
ここでは、建て替えかリフォームかの正しい選択のポイントについてご紹介します。
現在の住まいの不満点のほとんどが、建て替えた場合は解決できます。間取りも自由につくれ、最新の設備を導入し、その後のメンテナンスも以前のようには必要がなくなります。ローン控除などの税制優遇を受けることができるのも大きなメリットです。
またリフォームと違い、確認申請で図面のチェックを受け、着工中も行政の検査機関が検査を行い、最終的に検査済証という行政のお墨付きが与えられることも大きな安心です。
一方デメリットとしては、愛着のある建物を壊さなければならないことや、仮住まい、引越しが必要となり面倒ということが挙げられますが、何より多額の費用が必要だというのが最大の難点です。例え、住宅ローンを組めたとしても数千万円という多額の借金を背負うというリスクは否めません。
また、建物の価格以外にも、登記費用や不動産取得税、固定資産税、都市計画税などの各種税金やローンを組むための諸費用もリフォームと比較すると必要となります。
建て替えと比べ、愛着のある建物を壊さなくて済みますし、工夫次第では、仮住まいや引越しなどの面倒もありません。また、工事内容も優先順位をつけることにより、予算に合わせ選択することが可能で、低額に抑えることができるのが最大の利点でしょう。
一方、リスクは既存建物の構造によっては、取れない壁や柱の影響で、間取りが自由にならなかったり、基礎、柱、梁などの主要構造を変えない場合、家の強度に不安が残り、価格的にも構造補強を含むフルリフォームは新築よりも割高になる場合もあります。
融資制度も、リフォームローンは、金利が高く、返済期間も短い上、審査も厳しいなどの難点があります。さらに一番の問題は、新築工事とは異なり、行政の審査、検査制度がなく、保証がないというのも大きな不安要素です。
住宅業界においては、どうしても直接売り手に相談に行く仕組みしかありません。当然ながら建て替え会社に行けば、建て替えを勧められ、リフォーム会社に行けば、リフォームを勧められ、過剰な設計と価格を押し付けられてしまいます。
建て替えかリフォームかの判断は、既存建物の耐震・劣化診断をした上で、ライフプラン(生涯設計)を充分想定し、かけられる予算を把握し、必要な要望を整理し、あらゆるシミュレーションを行い、総合的な判断をすることが必要です。しかしながら一般の消費者の方が体系的に分析し、冷静に判断することはほぼ不可能です。
専門的な第三者に相談してみてはいかがでしょうか。
その家を終の棲家とするのか、承継者がいるのかどうか、売却の予定があるかどうかなど生涯設計について考えてみること。
資産として残しておくのか、あるいは必要最低限のリフォームという選択肢も考えられます。
老後の生活設計を考え、かけられる予算を把握すること。
60歳を過ぎてローンを組む必要がある方などは建て替えをお奨めできません。かけられる予算内ですることが適切でしょう。
物理的にリフォームが可能かどうかの建物診断が必要です。老朽化により劣化が激しい建物は、屋根・壁・防水のやり直しは当然のことながら、構造補強に多額の費用がかかり、新築・建て替えと変わらないコストとなる場合もあります。 この判断は、第三者のプロの診断が必要です。
※詳細は本紙をご覧ください。
(余はく19号からの抜粋です。無料購読希望の方はこちらをご覧ください。)