注文住宅リフォーム不動産コンサルティングネクスト・アイズ

自分を奮い立たせる愛車、そして家族
家族がいきいき暮らす家

取材・文・撮影/田原 直
協力/本多図夢建築デザイン事務所
東光建設株式会社
ネクスト・アイズ株式会社

人はかけがいのない家族をつくり、家という居場所をつくる。旗揚げするその家に自分の生き方や生き甲斐を取り込むのは至極当然なことである。そうありたいという想いが家づくりのベースになる。快適な暮らしとご主人のライフワークが見事に両立している家を訪ねた。

ライフスタイルの見直しを検討

 S様がガレージの中で愛車のフィアットのエンジン音を聴いている。ひとりの世界にいるS様の横顔は、ただその地響きのような心地よい音に集中している。

 本家イタリアのクラシックカー・レース「ミッレミリア」は、文字通り1000マイルを走破する。その日本版「ラ・フェスタ ミッレ ミリア 2010」に、愛車1953年製ポルシェ356 PRE でエントリーして完走、そして2011年は3月に起きた震災の影響で秋にずれ込んだ「第21回コッパディ小海」に1 9 4 9 年製の愛車フィアットSIGHINOLFI (シギノルフィ)1100 SPORTでエントリー。

 「ラ・フェスタ ミッレ ミリア2011 」は、コースを変更して「La FestaAutunno 2011」と名前を改め10月上旬に開催され、これもフィアットで完走した。
 本格的なのである。
 まさにS様はそのエンジン音の中に心も身も置いていたいと願う。大きなガレージをつくるためには首都圏を離れ、地方に家を建てたいと思っていた。しかし、江戸川区に留まりここに家を建てようとしたのは、奥様とお子様たちがこの地域に愛着があったからだという。この地に住むようになって18年あまり、ゆったりとしているこの街を気に入っていて、なんとか3階建ての家にすることで、夢を叶えることになった。

室内写真
室内写真

1.ルーバーをうまく使ったパティオには気持ちの良い風が通り抜ける。
2.整理整頓が好きな長女の部屋。
3.水色がアクセントの長男の部屋。
4.1階の半分のスペースは、オフィスになっている。
5.一番大切にしているのは、何マイルも一緒に戦ってきたことを知っている手袋だという。
6.新車にしか見えない輝きを放つフィアット、とても62年前の車と思えない。さすがにエンジン音がすごいので、レースの時は助手席のナビゲーターとの会話はヘッドフォンを通して行うそうだ。

自宅勤務の理想的な空間づくりに挑む。

 S様は流通関係の仕事を自宅でこなしてきた。この家を建てる前はマンション住まいで、お客様から電話が入ると、大騒ぎしている子供たちも静かにするという窮屈な想いをしてきたそうである。そんな想いがあって、新しいこの家を建てるにあたってS様のプランはどんどん膨らんだ。20年ほど前から愛読していた「ガレージライフ」、まずは車ありきの計画は暴走ぎみで、なんとか軌道修正を図らねばと考えた奥様は、ネクスト・アイズの住宅コンサルタントと出逢う。暮らしやすい家と夫の希望をうまく採り入れるにはどうしたらいいのか、インテリア・デザイナーの妹さんと相談した結論が、住まいを知りつくした住宅コンサルタントに登場していただこうというものだった。
 1階は、S様の事務所とガレージが独占している。2階は、みんなが集まるオープン・キッチンとリビング、そしてパティオになっていて、「なるべく生活感のしない空間にしたかったんです」とご主人。3階は、長女(14歳)と長男(11歳)の基地のようなそれぞれの子供部屋、そして長い廊下の先に明るい陽差しの夫婦の部屋があり、ここは生活ゾーンになっている。自宅で仕事をこなす生活スタイルをうまくコントロールできる家が実現した。
 設計は、建築家の本多図夢先生にお願いした。家というのはチームワークでつくるもの。建てる人のこだわりを受け止めてくれる住宅コンサルタント、設計士、つくり手が必要なことを、S様邸は教えてくれる。

この家でさらに仲良し家族。

 それぞれの居場所ができたおかげで「前よりみんなよく会話するようになった」と奥様。よく2階のキッチンのテーブルに集まって来る。今まで狭いマンション生活に慣れてしまったこともあり、姉弟が狭いところに固まってふたりで本を読んでいたりするらしい。3階のブルーをキーカラーにした弟の部屋、グリーンを基調にした姉の部屋、それぞれ個性があって自分流を実現できることが嬉しいようだ。「つい最近、長男が宿題を2階のキッチンでやってました」とどこかホッとする表情の奥様。それぞれの部屋ができても、しっかりコミュニケーションがとれているようだ。奥様のお気に入りは、床暖房が完備したフルスペックのオープンキッチン。流しと冷蔵庫などとの間隔が広く採ってあって、床暖房になっている。先日あまり気持ちよくて、そこでゴロンと寝入ってしまったそうだ。

室内、ガレージ写真

7.優しく光を遮るブラインドは、インテリア・デザイナーの妹さんの見立て。
8.収納力たっぷりのオープンキッチンは、奥様の心地よい居場所になっている。
9.愛車フィアット シギノルフィ1100Sに乗って記念撮影。後ろ右が本多先生、実はクラシックカーマニアだったということが判明。後ろ左はネクスト・アイズ株式会社の小野社長。

光と風をどう採り入れるかが鍵だった。

 S様家では、みんなで朝起きると必ず窓という窓を全開にする。朝の空気を家中に取り込む。奥様の小さい頃からの習慣でもある。
 設計の本多先生がこだわったのは風の通し方。それが見事に実現したのが2階のパティオ。キッチンとリビングがパティオをはさんで向かい合っていて、その大きな引き戸になっているガラス窓を開けるとキッチンとリビングが外と一体になるのだ。中庭とも思えるほど広いスペースのパティオは、木のルーバーで程良く外と境界をつくっている。
 そして、もうひとつが光の採り方。西日の処理など気持ちよく暮らすための工夫を設計に盛り込んである。住む人を後押しする本多先生の優しい眼差しがS様邸に溢れている。

外観写真
DATA 江戸川区 S様邸
  • □家族構成:ご夫婦+お子様2人
  • □建築面積:69.56㎡(21.04坪)
  • □延床面積:174.57㎡(52.80坪)
  • □構造工法: 在来軸組工法
  • □設計:本多図夢建築デザイン事務所
  • □施工:東光建設株式会社
  • □住宅コンサルタント:小野 信一
自由自在な提案力でこだわりの住まいを創造
建築家 本多 図夢(ほんだ とむ)
建築家 本多 図夢(ほんだ とむ)株式会社本多図夢建築デザイン事務所 代表。
1952年生まれ。東京都立工芸高校室内工芸科卒。三越本店建築装飾部、黒川紀章建築都市設計事務所などを経て、1994年に同事務所を設立。住宅やホテル、商業施設などの設計のほか、インテリアデザインや家具などのアートディレクションも手掛ける。
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本多図夢の家・カタログ
これまで、本多図夢先生が手掛けた家づくりの実例集。
これからの家づくりやリフォームの参考になります。 ※カタログ請求は、巻末のアンケートハガキよりお申込ができます。お急ぎの方は、本多図夢設計デザイン事務所までお問合せください。〈余はく〉を見たをお伝え頂ければスムーズです。
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