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注文住宅産業は慢性的な人材不足!魅力が薄れ時代に対応できない!

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昨今、注文住宅で起こっている工期問題から、現状と今後について解説したブログです。

 
8月に入りました。今週末からはいよいよ夏休みですね。
間に山の日という休日があり、何か損をした気持ちにもなりますが、ほとんどの方は9連休。海や山に愉しんでください。

設計や申請に時間がかかり工期が大きく伸びる!?

トラブル多発の注文住宅。4月の建築基準法の改正が大きな要因。

 
さて、ここへきてお客様からこんなトラブルが報告されています。


契約後の打合せの頻度が少ない設計が忙しすぎて打合せの時間がない確認申請や各種申請に時間がかかり、なかなか着工できない少し変更しただけで工期が大きく延びるなどです。

最近では、GX志向型補助金の申請が予算満了にともない突然ストップ。申請期限は、12月31日でした。予約も可能ですが、それには住宅性能評価書であるBELS評価書を添付する必要があります。

その評価書の申請が思った以上にかかり、突然のストップに間に合わず160万円の補助金がもらえないというもの。
約束されたものではないにしても、期限が年内いっぱいだったし、あてにしていたお客様からすれば大問題です。

複数のお客様から相談を受けました。

4月より建築基準法が改正したことが大きな要因

これにより、2階建て木造住宅でも省略されていた構造計算や省エネ計算が義務化になったことで設計の労力が増え、そして申請が一気に増えたことで、申請機関が混乱しました。

注文住宅では、契約後の詳細打ち合わせにより、間取りや窓の大きさなどが少し変更になっただけでも、構造計算や省エネ計算がやり直しということがあるので本当に大変です。

仕様や設備変更のみが可能な企画住宅や建売と違い、注文住宅は、お客様の細かな要望に応える一品生産性が魅力。

しかし、その分手間がかかり、混乱をきたしているわけです。

追い打ちをかけるように「労働力不足」と「季節要因」

慢性的な人手不足で、プラン変更の自由度が低下。

また、労働基準法の改正により、残業ができなくなり、労働力不足も否めません。熱中症対策の義務化も大きいですね。

設計や現場においては、昔のように夜通し図面変更に対応したり、現場では夜中まで工事をすることもままならなくなりました。

さらには、ハウスメーカーなどの企業体質の変化です。
人口減少、世帯数減少により、注文住宅業界の先細りを考慮し、人員を注文住宅から不動産事業などの多角化ビジネスに移行しています。

注文住宅に従事していた営業や設計や現場監督が、土地の仕入れや建売住宅、高齢者賃貸住宅、マンション販売、管理などへ移動し、本来の注文住宅事業は慢性的な人材不足に陥っているのが実情です。

したがって、注文住宅と言っても、プラン変更は3度までとか、それ以上変更がある場合は、坪単価が加算されるなどの対応をしたり、そもそもプラン依頼は、契約が見込まれるお客様だけ受けるというハウスメーカーも少なくありません。

注文住宅の魅力が薄れ、時代に対応できなくなってきています。

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