
寒の戻りならぬ暑の戻り。こんな言葉はないと思うのですが、先週末は30度を超える真夏日となり、せっかく衣替えしたばかりなのにと半袖をまたタンスからだした人も多いのではないでしょうか。
それでも朝晩になると風が涼しく、秋の訪れを感じますね。
都心マンションを保有か売却かで意見が対立

さて、先日以前ハウスメーカー時代に建てていただいたお客様からお電話をいただき、相続についてご相談がありました。
母親が亡くなり、兄弟で遺産分割協議中とのこと。
複数の不動産を所有しており、どう平等に分割すればいいかを思案しているとのことでした。
兄弟の仲が悪いわけではないのですが、都心にあるマンションの価格がお互いに意見が違うとのことです。というのもお兄様の方が、そのマンションに母親の面倒を見ながら暮らしていたとのことで、当然ながらそこを相続して引き続き住みたいとのこと。
しかし、土地は路線価評価、区分所有の建物は固定資産税評価ですから相続税の評価としてはものすごく安いわけです。
お兄様はそこを主張します。
一方、今売却したらいくらかという時価でいうと、都心ですから2億円以上します。お兄様の主張する価格とは4倍もの開きがあり、弟様としては、こちらを主張し、譲れないということになります。
不動産を平等に分割するためには「代償分割」か「換価分割」の2つ

こうした遺産分割協議の中では、どちらが正しいのでしょうか。
実は決まりはありません。お互いが納得するのであればどちらでも構わないわけです。
多少なりとも母親の面倒を看てもらったのだから、これは仕方がないと納得するのであればそれでも構いません。
しかし、さすがに不動産をもらった側が2億で、他の投資用マンションと預貯金を合わせてもらった側が5,000万であれば不平等です。
通常は2億+5,000万で計2.5億。それぞれ1.25億円ずつ相続するのが普通で、お兄様が【代償分割】資金として7,500万円を弟様に支払うことで平等となります。
しかし、この資金がない場合が多いわけです。
そこで争族となるのですが、揉めて裁判になった場合は、基本的に「時価」が基準になります。相続後お兄様が売却した場合は、2億円が入ってくることになり、あまりにも不平等だからです。
対策としては、前述した「代償分割」以外には、不動産を売却して、お金に換金後に、2人で平等に分けるという「換価分割」という方法しかありません。
他に共有で持つという方法もありますが、その後の相続を考えると将来へ問題を先送りになるので、あまりおすすめしません。
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