相続解決事例11 相続で取得した空き家の固定資産税と、今後の取り扱いについて

相談相続で取得した空き家の固定資産税について
相続により実家の土地・建物を取得しました。既に持ち家がある関係で、実家は空き家の状態です。建物の築年数は、かなり経過しています。平成27年度の税制改正で「特定空家等」になると固定資産税が高くなるという話を聞きました。どれくらい高くなるのでしょうか?また、空き家は今後どのようにするのがいいでしょうか?
解決案

特定空家等と判断されるかどうかによります。特定空家等と判断された場合は、判断元となる市区町村から除却・修繕、立木の伐採等の指導に対して何もしないでいると、勧告を受けることになります。この時点で固定資産税等の住宅用地特例が解除されることになります。

適切な管理が行われていない空家等が、地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしているケースがあるため、空家対策の一環として住宅用地の固定資産税の軽減措置(固定資産税等の住宅用地特例)の見直しが行われました。

次のような状態が、「特定空家」の対象になります。

・倒壊等、著しく保安上危険となるおそれのある状態
・著しく衛生上有害となるおそれのある状態
・適切な管理が行われないことにより著しく景観を損なっている状態
・その他、周辺の生活環境の保全を図るために、放置することが不適切な状態

特定空家等に該当するか否かの判断をするために、市区町村に立入調査権が与えられました。特定空家等と判断されると、市区町村は除却、修繕、立木の伐採等の措置をとるよう助言、指導・勧告・命令することができます。これに対して何もしないでいると勧告を受け、固定資産税等の住宅用地特例が解除されることになるわけです。

それではご相談者様の状況をもとに、戸建てを想定して固定資産税がどう変わるのか見てみましょう。条件は以下のものとします。

1)土地(200m)の課税標準額 3,000万円
2)建物の課税標準額  500万円
3)税率 1.4%

  • ポイント1これまでの固定資産税額は、14万円

    土地の面積が200m以下のため、小規模住宅用地に該当します。この場合、課税標準額を6分の1に減額してよい、というのが固定資産税等の住宅用地特例になります。

    土地部分:3,000万円×6分の1×税率1.4%=7万円
    建物部分:  500万円   ×税率1.4%=7万円

    これまでの固定資産税額は、これらを合わせた合計14万円となります。

  • ポイント2特定空家と判断されると、35万円の増額に

    固定資産税等の住宅用地特例が解除されるため、課税標準額にそのまま税率をかけることになります。

    土地部分:3,000万円×税率1.4%=42万円
    建物部分: 500万円×税率1.4%= 7万円

    合計49万円になり、これまでよりも35万円が増額となりました。個人でこの負担増は、結構なものです。

専門家のアドバイス

専門家のアドバイス

実際のところ、特定空家等とみなされてしまうと、その土地は住宅用地から住宅用地ではない土地(商業地等)と取り扱われるようになります。固定資産税の課税標準額には、負担調整措置というものがあり、こちらにも影響を与え増税要因となってきます。なお、都市計画税においても、特例措置の対象から除外されてしまいます。(小規模住宅用地の場合、課税標準額の3分の1)

現状、特定空家等と指定されないまでも、時の経過とともに特定空家等と指定される可能性は高まります。固定資産税等の増税にもつながりかねない空家を有効に活用するためにも、運用・処分方法など、お早めに専門家へ相談に乗ってもらうことをお勧めします。


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