RC一棟収益マンションの売却で、売却先は見つかるも図面に無い工事などが発覚。安心して売却するには?
相談内容
所有している都内の築4年地下1階付10階建の収益マンションは、16億円で私募リートファンドへ売却する事で話はまとまったが、建物のデューデリジェンス後に、図面には無い排気口が避難用階段の上に設置されている事が発覚しました。それが原因で違約金など発生したら、金額も大きいため、うかうか寝ている事も出来ない・・・。
安心して売却するにはどうすればいいのか教えてほしい。
問題点の抽出
・建築基準法上この位置に排気口があっても問題ないのか
・直す事になった場合に、多額の費用と期間が必要となるが、工務店は改修工事を引き受けてくれるのか
この物件を建設した施工会社は町の工務店レベルの会社規模で、およそ収益マンションの建設に慣れている会社ではなくかった。その為、売主様から不動産ファンドへの物件に対する保証の引継ぎについては、一貫して拒否姿勢であった。
・このまま表明保証を行って売買した後、投資家からクレームがついて違約金が発生する可能性もある。
20%の違約金が発生する → 16億円 違約金3億2千万円
上記問題点を解決するための提案
・売主様は売却後も建物修繕に関する権利を施工会社に対して保有している事を確認し、物件に何か問題が発生した時には、不動産ファンドから売主様へ都度連絡し、施工会社が対応するという形を取る事になった。
・物件については、建築確認と検査は民間の検査機関が行っており、建築確認済証と検査済証も問題なく発行されていたが、排気口の件もあり、売主様及び買主様である不動産ファンドの案件担当者と共に当該検査機関を訪問して、確認した。
費用
・初回相談 | ・・・無料 |
・不動産投資コンサルティング | ・・・お問い合わせください。 |
コンサルティング結果
金額が大きく信託受益権を設定する取引であった為、売主様は表明保証により、情報開示が不足して不動産ファンドに損失が発生した場合には20%の違約金が発生する、という契約内容でした。
また、スムーズに売買の話が進んでいく中で、施工会社が図面にない工事を行っていた事も発覚。施工会社側も外注業者がやった事だからよく分からない、と責任のなすりつけ合いが始まっていました。
売主様も、3億2千万円もの違約金が発生するかも知れないという不安を抱えたまま売買契約をする事は出来ないとのことで、状況を確認するため、検査済証を発行した検査機関へ出向き、軽微な設備である為、建築基準法上問題があるとまでは言えず、発行された検査済証についてもこのままで問題ない、という旨のコメントを頂き、売主様も安心して売買契約を締結する事が出来ました。
<コンサルタントからの一言コメント>
物件の問題点を隠したり、曖昧なままにしておいたまま売買を行いますと、経験上、必ずと言っていい程売買決済後に揉める事になります。
王道ではありますが、問題点を隠したまま上手く売り抜けようと考えるのではなく、問題点について予め売買当事者間で話し合っておくのがトラブル回避のポイントです。
物件の問題点を隠したり、曖昧なままにしておいたまま売買を行いますと、経験上、必ずと言っていい程売買決済後に揉める事になります。
王道ではありますが、問題点を隠したまま上手く売り抜けようと考えるのではなく、問題点について予め売買当事者間で話し合っておくのがトラブル回避のポイントです。
担当者
不動産コンサルタント
保有資格:
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級ファイナンシャル
プランニング技能士
保有資格:
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級ファイナンシャル
プランニング技能士