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愛着の地に新しい家を作る。人生の区切りとしての建替えがある。/東京都新宿区T様邸

愛着の地に新しい家を作る。人生の区切りとしての建替えがある。/東京都新宿区T様邸
リビングルームは天井を斜めに高くして開放感が生まれた。
間接照明を効果的に使い、和紙の丸いペンダントライトも調和して柔らかい空間に。
郷土愛という言葉がある。

年月を重ねて生まれ育ったところに暮らすことの幸せがある。
趣きのあるこの街に生まれ、その場所に暮らしてきたT様の奥様は、この場所に居られることを心から愛している。
新しく賃貸併用住宅を建替えたお宅にお伺いした。

引き継がなくてはならないことがある

T様が建替えに踏み切ったのは、新たな人生の出発を切りたいとの願いがあったからだという。「2010年5月に長く闘病していた父を亡くし、そのちょうど1年後の2011年5月に母を病気で亡くしました」ご両親を相次いで看取ったあと、悲しみを抱え気持ちの整理がつかない日々が続いたという。

「母は発病から半年で他界ということもあり、心が沈む日が続きましたね」そのお母様の闘病中に東日本大震災が起きた。当時お住まいの家は、ご近所でも評判の風情ある昭和30年代につくられた日本家屋。回廊のある白いふすまが美しい佇まいだったという。さすがに不安になって、区の耐震無料診断チェックをしてみた。結果は 0.3という散々たる数値。

T様は、住み慣れた家への愛着を採るか、身の危険を回避して安心して暮らすことを採るかの決断にせまられた。考えた末、やはり耐震性の優れた家に建て替えようと意識されるようになった。「両親の遺品を整理しながら、しっかりその死を受け入れて生きていくために建替えをしよう」と決心された。建替えの決心がつくまで葛藤があって時間がかかったが、これはT様にとって新しい出発だった。
愛着の地に新しい家を作る。人生の区切りとしての建替えがある。/東京都新宿区T様邸
1.床の無垢材は気持ちよく、奥様もT君も素足で過ごす。ゆったりした対面式のキッチンの魅力のひとつはこの大きな収納力。
2.キッチンのタイルは奥様の見立て。なかなか無い配色が素敵だ。
3.キッチンに繋がる通路は奥様ご希望でアーチに。壁にマグネットを使えるスペースを設け、黒板になっている。
4.子供部屋からロフトに登るハシゴがT君のお気に入り。ロフトの反対側には小窓を設け、風の流れも考慮。
5.子供部屋。この部屋の壁の漆喰塗りに奥様とT君が挑戦し、家づくりのメモリアルに。
6.棚に飾られたT君の力作。
7.窓辺にもお気に入りの小物が。

コンサルタントの力を借りて私のつくりたい家をつくる

大切にしてきた生活がある。お気に入りのモノ達、子供の日々の成長と会話、使いやすく暮らしやすい工夫の数々、すべて自分の想い描いた空間を実現したい。家づくりには、煩雑な事務処理や交渉ごとがつきもの。それらは夫の役割担当というのが世間一般だが、それもすべて奥様が担当するから、すべて家づくりのプランを私に一任してという進め方だったそうだ。
共働きの奥様は、職場でいろいろと家づりの話をしてみた。その中で、住宅コンサルタントに相談してみるという選択肢を知る。さまざまな試みの中で、出逢ったのがネクスト・アイズの栗原氏だった。初回相談を受けた後、即決でコンサルティングをお願いすることになった。

「実は庭に賃貸のアパートがあって、建替えの際、立ち退き処理というのが難しいんです。T様の場合、ここを管理されている不動産会社が、借り手と良好な関係を保たれていたので、そちらにお任せすることにしました」と栗原氏。

耐震性を確保する上で多角的な視野でプランを検討できるように、工法の選択も幅広く考え、4社から提案を受けた。「T様の家づくりの場合、耐震性をクリアする方法として最初は鉄骨工法が良いのかなと考えましたが、最近は 木造の在来工法やツーバイフォー工法も耐震性を確保できる時代になってきていて、選択肢が拡がっています」と栗原氏。

それぞれ一長一短があり、数回プランを各社に提出してもらい、在来工法の施工会社に決定した。決め手は「自然素材の優しい風合いも気に入り、将来的に拡張したり部屋の使い方を変えて使える自由度が高い木の家を選びました」と奥様。プランを持ち寄る各社とも熱心で、その熱気は凄かったという。

住み慣れた前の家の回廊性を採り入れる

「ふすまで空間をいろいろ変化させられた前の家の良さをなんとか実現させたい」と各社にプランをお願いして、それぞれ知恵をしぼった提案を受け取った。その中で選んだプランはワンクッション小さい部屋が繋ぐ回廊性だった。ほどよいプライベート性と共生感を実現させている。
子供の遊んでいる姿が確認できたり、動線がすばらしい。そして光が射し込み、風が心地よく 吹き抜ける部屋も希望し実現している。木枠でできた突き出し窓からグリーンが見えたりナチュラルな空間が生まれている。

家づくりは私を成長させてくれた

たくさんのプランを出してもらったことで、自分の求めている家というのもはっきりしてきたという。一番こだわったのは壁を漆喰にすること。音も香りも湿気も熱もうまく吸収してくれて、じつに優しい室内になっている。 子供とふたりで家づくりの想い出をつろうと、子供部屋の漆喰の壁を一部塗らせてもらったそうだ。「平坦にいかなかったところが味というところです」と奥様は笑った。
情緒と引き替えに冬のすきま風が身に凍みていた奥様は、断熱材にもこだわり、新聞古紙からリサイクル生産される環境にやさしいセルロースファイバーを採用。呼吸する木造住宅でありながら耐火性にも優れている断熱材だ。「家づくりは大変なことも多かったですが、黒板塗料をネットで見つけて採り入れたり、漆喰を塗ったり、楽しいことも多く私にとって区切りになったように思います」と奥様はいう。
家づくりは人を成長させるものなのだと教えられる。
愛着の地に新しい家を作る。人生の区切りとしての建替えがある。/東京都新宿区T様邸
8.大切なモノを飾れる棚のスペースもさりげなく溶け込む。
9.10.玄関スペースも広く採りゆったり。
11.玄関へと繋がるアプローチを高級なテラコッタタイルにし、欧風のエントランスに。2階のベランダスペースも同じ大理石を採用。

時代にあった賃貸ルームを実現

敷地の半分を使い以前からあった賃貸ルームも新しくした。以前より一軒分減らし、メゾネットタイプのモダンなつくりにすることで、住みやすい賃貸ルームになった。募集をするとあっという間に借り手が決まってしまう程の人気が、完成度の高さを証明している。将来的なことを考えて、母屋と土台を少しずらす工夫がしてある。
地鎮祭を執り行ったのは 2013年8月の立っているだけでも汗だくになってしまうとても暑い日だった。震災から2年半ほど経っていた。悲しみを乗り越え、新しい道を前に進む区切りになった日でもあった。江戸時代の儒学者佐藤一斎の言葉で奥様の好きな一句がある。
  一燈をさげて暗夜をゆく、
  暗夜を憂うることなかれ。
  ただ一燈を頼め。

どんな困難にも自分の持った燈を信じ、自分の力を出して進めという意味だと奥様は心に刻んでいる。まさに家づくりにおいても一燈をもってのぞんだことが素敵なかたちを生んだように思う。
愛着の地に新しい家を作る。人生の区切りとしての建替えがある。/東京都新宿区T様邸
12.T様邸外観。外壁は漆喰仕様。大きな窓を使わない設計は抜群の断熱効果を発揮し、プライベートも確保。
13.窓枠は木製になっていて、優雅な窓を演出している。
14.敷地の向かって左が、おしゃれな佇まいの賃貸スペース。

物件概要

物件名東京都新宿区 T 様邸
家族構成ご夫婦・ご子息ひとり
建築面積78.53坪 (259.60m²)
延床面積78.53坪 (259.60m²)
構造工法木造2 階建て・賃貸併用住宅
施工株式会社ウィズ・ワン
住宅コンサルタント栗原 浩文(ネクスト・アイズ)
取材/金瀬 ちゆき 撮影・文/田原 直
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