新年が明けてから10日が経過しようとしています。
元旦に発生した能登半島地震で多くの犠牲者が出ました。2日には羽田空港で日航機と海保機の衝突事故が起き、海保機の乗員5名が亡くなりました。災害に遭われた方々にお悔やみ申し上げるとともに被災地の一日でも早い復興をお祈り申し上げます。
能登半島地震
さて、能登半島地震では多くの死者と負傷者が出ています。現在も安否不明者が200名近くおり、半島で起きた地震により、道路等が寸断されており、その救助活動も困難を極めています。
確認されている全壊・半壊の住宅は約500棟ですが、最大の被災地である輪島市、珠洲市、能登町、内灘町の家屋被害は単純に「多数」とのみ計上されており、全容がわかるまでは時間が必要です。報道を見る限りにおいては、被災した住宅のほとんどが木造2階建て、屋根は昔の瓦が多く、1階が押しつぶされていました。
珠洲市の耐震化率は51%、輪島市の耐震化率は46%ですから、全国平均が87%と比較し、大きく遅れていたとも言えます。
能登半島 高齢化率(65歳以上の割合)と空き家率
【高齢化率(65歳以上の割合)】
- 珠洲市の高齢化率(65歳以上の割合) 51.7%
- 輪島市の高齢化率(65歳以上の割合) 46.3%
実に2人に1人は高齢者です。2020年のデータによると、全国平均は28.7%ですから、高齢化が進んだ地域とも言えます。
【空き家率】
- 珠洲市の空き家率 20.6%(県内2位)
- 輪島市の空き家率 23.6%(県内1位)
それぞれ全国で51位と105位で、有数の空き家地域でした。
高齢者が2人に1人。耐震化されていない住宅が過半数で、そのうち空き家となっている住宅が4棟から5棟に1棟ということが、大きな被害に結びついたとも言えます。家屋は倒壊し、火災が起きても、隣家に空き家が多く、声が届かない。高齢者一人では逃げることができない、助ける人も近くにない。何という切ない状況なのでしょう。しかし、こうした状況の地域は全国で少なくないと思います。
もしご自身が住む地域で同じような災害に見舞われたらどうされますか。
地震、台風、集中豪雨、火災に対して、今一度考えてください。
リフォームする上での耐震化について、放置されている空き家について、東京都の空き家対策事業者である弊社として、できることは何か、もう一度考えてみます。